頚椎椎間板ヘルニアについて

手術のタイミング

誰でも手術は避けて通りたいものです。医学が発達した現代でも、100%成功する保証はないからです。手術は最後の最後の治療法であるべきことは、昔も今も変わらないといってよいのです。

しかし、その反面近代医療の恩恵に浴さない手もありません。 手術を受けるべきか、否か?手術に踏み切る時期は?どの方法がベストなのか?について医師との十分なインフォームド・コンセントが行われるべきです。

※インフォームド・コンセントとは
医師が患者に治療や処置について必要な情報を提供し、 患者はそれを選択・同意したうえで医療を受けることをいいます。 これを実現するためには、医師は患者にわかりやすく説明するための努力が必要ですし、 患者側も医療を医師まかせにせずに、医療に関心を持ち、 医師と積極的にコミュニケーションをとりながら理解を深める必要があります。

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後悔しないための決断も

手足のこわばりや、しびれにはもっと早く手術すれば良かったと悔やまれることがあります。皮膚や骨は再生しても、脊髄の細胞には再生は望めないからです。圧迫された状態が長く続くと、神経細胞がだめになり手術をして圧迫を取り除いても、だめになった脊髄細胞は元に戻らなくなります。

こうならないためには、何を指標に手術をするかしないか決めたらよいか、それは痛みの程度では「これ以上我慢できない痛み」で、時期は「手術をしてでも楽になりたいとき」で十分でしょう。 その他にも

  • 手をむすんだり開いたりグーパーをする。
    →10秒間で25回が目安。10秒間に20回を下回る場合は要注意
  • あごを胸につけた後、ゆっくりと天井を見上げる
    →違和感があるかどうか
  • 片足でぴょんぴょん跳ぶ
    →スムーズにできるかどうか

症状が悪化すると首の痛み以外に、神経の方からの障害が他の部位に現れてきます。

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治療や手術を受ける基準をとなる症状

指先の症状
  • しびれ感がひどく何を触れているか分らない
  • ボタンのはめはずしが難しい、箸がうまく使えない、ひもをうまく結べない、字が上手くかけない。
  • 「手を結んでひらく」のくり返しが10秒間に20回を下回る
足の症状
  • 歩きにくい、転びやすい、階段でつまづきやすい、膝がガクガクする、スリッパがぬげる
  • 片足でぴょんぴょん飛びがスムーズに出来ない
小水の症状
  • すぐにトイレに行きたくなる(頻尿)
  • 尿が出にくい 出るまでに時間がかかる 残尿感がある
  • 漏れたり尿がたまったことが分かりにくくなる

このような状態に至る経過が急であればあるほど、また若ければ若いほど、手術に早く踏み切る方が良いといわれています。早ければそれだけ回復はいいし、逆に放っておけばどんどんと進行していく可能性が高いからです。このような症状が出始めてから、できれば一年以内、遅くても二年以内には手術を受けるとよいといわれています。

すべての診断をバランスよく判断

画像所見だけで手術適応を決めるのではなく、あくまでも症状と経過を中心として適応時期を判断しましょう。同じような画像所見でも症状の原因になっていることもあれば、症状とは全く関係ない所見もあるからです。

脊柱管の広さも重要な根拠

頸部脊柱管は、生まれつき広い人と狭い人とがいます。脊柱管が広い人の脊髄はゆったりと脊柱管の中に納まっていられますが、脊柱管の狭い人の脊髄は常に窮屈な状態を強いられています。

広い人では少々のヘルニアがあっても、脊髄は逃げる余裕があるのに対して、狭い人ではたちまち精髄は圧迫され、手足のシビレ、こわばりなどの症状が出てしまうのです。脊柱管の広さは、症状の出やすさの重要な根拠となるほかに、その後の経過を占う所見ともなります。狭い人ではどうしても症状は進行しやすく、重くなりやすく、首のケガも大事になりやすいのです。

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