頸椎椎間板ヘルニア闘病記(9)
術後8日目 2004年11月03日
8時頃、Eドクターの回診、腱反射のテストをした。やはり腱反射の亢進は多少残ってしまっている。
少し残っちゃってますねとEドクターがちょっと困ったような顔で言うが、手術前の状態を考えると夢のような結果ですよ、と答える。これぐらい残ってしまって当然って顔をしないところがこの病院の先生達のいいところだ。
昨夜、下剤を飲まなかったら案の定便が出ない。
快便が自慢だった私だが、数少ない自慢の種が1つ減ってしまった。
女性の中では少数派だったので少々残念である。
これからは頚椎ヘルニアのウンチクでカバーしよう。
手術から丸1週間経って、今の状態がベストな状態として今後生活をするうえで障害になりうる事はなんだろうと考えてみる。
・右足は筋力が戻れば歩く事には支障はないだろう。
・痺れが残っている為、指先の感覚が鈍いので細かい作業などは無理だろう。
・便秘になってしまったので便秘薬が必要。
退院して実生活に戻ったらもっと支障が出る部分もたくさんあるのだろうが、今現在入院している状態で考えられる事はこれぐらいだ。どうやっても機能回復しない部分は受け入れて、その上でこれからの人生を楽しんでいこう。少しぐらいの障害があったほうが燃える私の性分を神様は良く承知してるもんだ。
単調な日々に渇を入れてくれた、そう思う事にする。
術後9日目 2004年11月04日
6時10分起床。ブラインドを開けると東向きの大きな窓から遠くに赤く霞がかった山々が見えた。正に、これから山の切れ間から朝日が顔を覗かせるところである。
美しい朝焼けの空を病室で眺める事が出来るとは、入院生活も満更でもない。

1階の自動販売機まで缶コーヒーを買いに行くのが、歩行器で病棟以外の外出許可が出てからの毎朝の日課だ。
9月の20日に禁煙をして1ヵ月半経つが、たまにひょっこりと『1本おばけ』が顔を出して手招きされる。
そもそも禁煙をする強いきっかけになったのは、今回の手術を予想しての事だったので、無事手術も終わり術後の経過も良いとなれば「大仕事の後の至福の一服」がしたくてたまらなくなるのもしかたがない事かもしれない。
ところが、この病院は徹底して全館禁煙を掲げていて病院内はもちろん病院から見える範囲でも喫煙者の姿を見る事がない。煙草の販売機も院内にはないし、売店でも扱っていないほどの徹底振りだ。
あわよくば、と喫煙のチャンスをうかがっている私の煙草への誘惑をことごとく断ち切ってくれている。
8:40
Kドクター、Eドクターの回診。
来週レントゲンを撮って結果によっては退院の話もでるでしょう、との事。
Kドクターはいつ見てもハツラツとして元気をくれるパワフルなドクターである。
歩行器は解禁になった。
9:30
Fドクターの回診。
首の抜鉤と腰の抜糸。
状態が良いので来週早々に退院してもOKとの事。
2時40分よりリハビリ。
仰向けになって足を上に40度上げるのを両足各20回。
横向きになって足を上げるのを両足各20回。
しゃがんで正座をして立ち上がるのを5回。
膝を立てて背筋をピンとして歩く。
階段の上り下り。
昨日あたりから手足が突っ張る感じが気になる。
5:20
Eドクターの回診。
手足が突っ張る事を伝える。
昨日の腱反射と変化はないので様子を見ましょうとの事。
手術で削除したヘルニアの病理検査結果も問題なし。
6:10
リハビリや自主トレをし過ぎたせいか立つと両膝がブルブルと笑ってしまう。
何事も無理は禁物…ですね。
今日も便が出ないので下剤をもらうことにしよう。
術後10日目 2004年11月05日
8:30Eドクターの回診。
昨日、抜鉤した首と抜糸した腰のガーゼが取れた。
何もかも取れてさっぱりした。
痛みもないので鎮痛剤は必要ないと伝える。
早速、蒸れていた傷口をシャワーでキレイにしてやるとする。
カラーはまだ外せないのでカラーを装着したままシャワーをする。
髪と全身を洗って傷口も軽く洗う。
シャワーから上がるとベットに横になりカラーを外してドライヤーで乾かす。
もう入院している必要がないような気が激しくします…。
やっぱり月曜日には退院したほうがいいのだろうか。
なにやら入院しているのが申し訳ない気がしてくる。
さっぱりしたところで1階の売店までお買い物に行く。
歩行器も杖もなしなので身軽である。
右足の動きにくさは多少あるが、足取りは軽い。
階段はまだ手すりを使わないと不安がある。無理は禁物。
この整形外科の看護師さん達は若くて可愛い人ばっかりなのは何故なんだろうか。
でもちょっと患者数に対しての看護師の数が少ない。
今日も便が出ない。お腹の張った感じは術前と変わらず感じないので苦しくはないがすっきりしない。
看護師さんに言って浣腸をもらう。早速トイレにて浣腸。
この頑固な便秘の症状は改善していない。
6:30
Eドクターの回診。
突っ張る感じはどうですかー、痺れはどうですかー、と聞きに来る。
突っ張る感じは気にならなくなってきた。痺れは指先だけ。と答える。
指先が痺れて支障がある事は何か聞かれるが、今の所支障はないと伝える。
痺れがここまで改善されるとは思っていなかったので満足ですと付け足すと、
術前の状態が酷かったですからね、と言われる。
Eドクターは好青年って感じの気さくでとってもいいドクターだ。
同室の患者さん達にも一声どころか二声、三声も掛けていった。
良い先生達に出会えた事に感謝感謝です。
術後11日目 2004年11月06日
土曜日の病院の朝はとても静かだ。午前中は大きな窓に向けてベットに座り缶コーヒーを飲みながら優雅に読書などして過ごす。傷の痛みなどもなく順調である。
入院しているのが申し訳ないぐらいだ。

昨夜の下剤の効果が早速あった。
夕方、母親が面会に来てくれる。手術の次の日以来だったので、普通に歩いているのを見て順調な回復ぶりに驚いていた。
少し重たい物を持ったりするとやはり両手から肘にかけて痺れがでる。
術後12日目 2004年11月07日
指先だけだった痺れが指全体まで広がる。右手人差し指から肘にかけて鈍い痛みとだるさ。
9:00
便がでた。下剤の効果。
9:30からシャワーをしてその後洗濯をする。
11:00
Eドクターの回診。
便秘の事について。
触診してみても今朝便通があったので張った感じはしないとの事。
手術をして症状が落ち着いてくるのが3ヶ月から半年ぐらい。
それぐらい経ってみないとどの症状が残って、どの症状が治るかはわからないということらしい。手術した人の話を聞くと手術後が一番症状の改善がみられるケースが多い気がする。
昼食のあと、お天気がいいのでお隣さんの車椅子を押して1階までお散歩。
寝ていると、両手がびりびりと痺れるのが昨日から気になる。
カラーを装着しているせい?とも思うがそれ以前には痺れはなかったし。
突っ張る感じは気にならなくなってきた。
術後13日目 2004年11月08日
9時頃 Kドクター回診。歩行と手足の筋力の診察。いたって良好。
6時頃 Fドクター回診。
水曜日に退院したいことを伝える。明日レントゲンを撮って異常がなければOK。聞きたかったことをまとめて色々と質問すると、図解入りでとても丁寧に説明してくれた。
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ヘルニアは2つ
突出型で1つは後縦靭帯を突き破ってしまっていた。(MR画像によっても判断は難しい。)突き破られた後縦靭帯はすでに塞がっている状態。
塞がるまでには2,3ヶ月ほど掛かるとの事。
後縦靭帯を突き破ったヘルニアは、通常は異物とみなされマクロファージにより消失するが腰椎などと違い頚椎のヘルニアの場合は、その期間による脊髄圧迫による悪影響考え手術で除去するのが望ましい。
逆くの字になっていた頚椎が今回の手術で改善されややストレートネックに。
やはり上下頚椎、椎間板への影響は否めない。
ストレートネックは後天的なものと一般的には言われているが、先天的なものである。
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6:30
いつもの日課のシャワー
今日は試しに下剤を飲まないで様子を見たがやはり出なかった。
術後14日目 2004年11月09日
朝食の前にストレッチや軽いリハビリ。廊下を4往復(1往復:160m)
Eドクター回診。
午前中にレントゲン撮影。
立ったままカラーを外したのでちょっとドキドキ。
4週間装着なので、あと2週間の辛抱。
いよいよ明日退院です。
夕方、Kドクターが「レントゲンの結果、非常に良かったですよー」と満面の笑み。
Kドクターの顔を見ただけで元気になれそうな気がしてしまう。
19:30
担当の3人のドクターがニコニコ笑顔で勢揃いで御回診ですっ!
今日撮影したレントゲンの結果を見ると移植した骨もしっかりと収まっている様子。
逆くの字だった頚椎もストレートネック気味に改善。
便秘薬のほうだけは退院するときに処方してくれるそう。
術後15日目 2004年11月10日
今日はいよいよ退院です。なんだかあっという間の16日間でした。
同室の患者さん達とも別れ難い気分です。
1時過ぎに母親が迎えに来て、持ってきた洋服に着替える。
入院した時は車椅子だったのに…と思うと何だか不思議な気分だ。
病棟で履いていたルームシューズから靴に履き替えると、少し歩き辛い。
やはり完全ではないんだなぁと改めて感じる。
これから弱った筋肉をしっかりと付けなければ!

